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対話ということ

10日付、毎日新聞でエルサレム特派員の樋口直樹記者がまともなことを書いていた(最近、私の批判を浴びてばかりいたが)。日本人がイラクで「誘拐」されたことを受けて、パレスチナではどのような反応が出たかというコラムだ。パレスチナ人の助手は「『イラクに必要なのは支援という名の占領なのではなく、自由なんですよ』と答えたという。

さらにラッマラー(ヨルダン川西岸地区)の喫茶店では「当初、人質となった日本人の映像に同情の声が聞かれたものの」、その後でテレビがイラク人がここ5日間で460人も犠牲になったことを流すと空気は一変し、「『自衛隊が占領軍でないと思っているのは日本人だけじゃないのか』。店長の一声に数人の客が一斉にうなずいた」んだそうだ。

***
イラクの、占領されている者たちへの視点を9日に京都・四条河原町で配られていた2つのチラシが書いていた(まったくの個人が書いて配っていたもので、ひとつは手書き、ひとつはロバの絵のついたノートに書かれたものを印刷したもの。)そこから引用。



「『あなたがたは、私たちの子どもを殺した。今度はかわりにあなたがたの子どもを殺す』
この言葉の前には『自衛隊は復興支援のために行ってる』なんて言いぐさはあまりにも無力だ。
私たちはイラクの人たちが殺されていくのにあまりにも鈍感で知らなさすぎていた。しかし『誰かの上に落とした爆弾はいずれ自分の頭上に落ちてくる』。はじめに爆弾を落としたのはアメリカだった。日本政府はアメリカを支持した。今回の事件は明らかに占領政策に加担した政府にその責任がある。『撤退はしない』。サマワに劣化ウラン弾があるのを知っても自衛隊をそこに派兵する政府のことだから3人の人質より国益を優先させるのだろう」(手書きを印刷したチラシより)

**

「昨晩飛び込んできたニュース。ショックなニュース。
拘束されているのは、民間のNGOスタッフと、フリージャーナリスト。
この人たちは善意でイラクに活動しに行ったのに、過激派はこんないい人たちを脅すなんて…
と、思った人へむけてこの文章を書きました。

でも多分、対話があれば、誰もこんな行動に出なかった。
対話を拒むのは、イラクの過激派ではなく、アメリカ☆政府であり、日本●政府だ。

(今から100年前、日本は治安管理の名目で中国や朝鮮半島へ軍を送った。
そして日露戦争が起こった。
使い古された手順だけど…ある土地を支配するつもりの時、国家は兵を送る。
・・・
あの国は危険だから見張ってあげる、とかなんとか。理由をつけて。
その結果が、満州帝国と朝鮮半島の併合(という名の植民地支配。))

自衛隊員が、「復興支援」という美名でイラクにいったのも、
イラクの人との対話の中で決まったことではなく、
イラクを支配したいという意志が先にあるアメリカ☆政府の差し金だ。
私が言わなくてもバレバレで、見え見えだけど、
アメリカ☆政府は、軍事攻撃という暴力的なやり方を使って、世界を従属させようとしている。
(2004年の現在は、昔ほど露骨な植民地はつくらないけど、親米政府をつくってあげて、見えにくい植民地にするの)
で、日本●政府は、そんなアメリカ☆政府のお手伝いをしている。

──中略──

昨日おこったことは、脅しという最後の手段で。こんな過激な行動を選ぶまでイラクの、アラブの人を追い詰めたのは、紛れもなくアメリカ☆政府であり、日本●政府だ。

──中略──

過激派は殺されてしまうのか?MRTAのように…
過激派の伝えたかったことはどこまで届くのか
生まれた土地、暮らした場所、は、10年間の経済制裁の末、空爆にさらされた。
過激派にならずに済んだかもしれない、奪われた可能性。
それを奪ったのは、紛れもなくアメリカ☆政府であり日本●政府だ。」
(ロバの絵つきノート用紙に印字されてプリントされたもの。裏は「サラヤ・ムジャヒディーン」からの犯行声明)

***
(タイプミスがあったら、ご容赦)

こういう声が日本のあちこちで出たのだろうと思う。ここには「対話」がある。少なくとも「対話の芽」がある。一方的に自分たちの主張を言って相手の声を聞かない政府首脳陣の姿とは全然違う。

ここから始めていくこと。これしかないのだと改めて思った。今回の事件をきっかけにアラビア語各メディアにメッセージを送った人がたくさんいたと思うが、今が始まり(すごく遅いけれど!)なんだと私は思っている。

|| コメント(0)| Track back(0) | 2004-04-11


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