ロイター:おもちゃが子どもを暴力的にする? そんなアホな!
デイリー・ヨミウリに5日か6日に掲載されたロイターの記事があまりにひどいものだったので、ここで取り上げなくてはなるまい!タイトルは「Toys help Palestinian kids prepare for life of war」(おもちゃがパレスチナの子どもたちに闘う人生の準備を手助けする)。online上はみつけられなかったので、友人にファックスしてもらった記事を元に批判を書いてみよう。(だいたい、このタイトルからして、想像がつくというもんだ)Mohammed Assadi記者によるこの記事は、西岸地区ジェニンで6歳の少年がM16の模造プラスチック銃を欲しがり、「イスラエル軍を撃ってやりたいんだー」と言っている描写から始まる。パレスチナの玩具屋では、他にも戦車やらミサイルなどの兵器の模造品が売られていて、M16銃はその中でも人気商品。女の子さえ欲しがる、と記事にある。そして、それらを手にした子どもたちは街路で戦争ごっこをして、イスラエル軍と武装グループの抗争をまねる。
このへんの記述はべつにおかしくはない。(戦争ごっこをして遊ぶのはパレスチナだけでないというのも書かれている)。それに対して、パレスチナの大人たちが子どもの暴力的な態度に不安を持っているというのも事実だ。子どもたちは、イスラエル軍の侵攻をそのまま真似て、ひどく暴力的な言動をして遊んでいる。
だが、この記事では「イスラエル軍との衝突や自爆攻撃で死んだパレスチナ人はMartyrs(殉教者)として賛美されている」という一文や、「殺された友だちの仇を将来うつんだ」という8歳の少年の言葉とともに、パレスチナの子どもの25%が「自爆攻撃をして死にたい」と答えているという統計が示されている。
こうして、パレスチナの子どもは、テロリストとして育っているという印象だけが残るような具合に記事が構成されているのだが、もっとも大事なことは隠されている。
引用された統計の元と思われるものが、ちゃんと存在していて、その全文には以下のような記述がある。
The study points to the following reasons for this situation:(25%の子どもがシャヒードになりたいと答えるような状況の理由として、子どもたちの背景に)
- 94.6 percent of children have seen funerals (葬式を体験した)
- 83.2 percent have witnessed gunfire (銃撃を目撃した)
- 66.9 percent have seen non-family members injured or killed;
(家族以外の者が負傷するか、殺されるのを見た)
62 percent of them have seen the injury or death of a family member.
(家族が負傷するか殺されるのを見た)
- 36 percent of children have been tear-gassed.
(催涙弾を浴びせられた)
[the Gaza Child Mental Health Programmeの調査による]
全文はこちら↓
http://www.geocities.com/raph_co/press/children
60%以上の子どもが身近な人が殺され、傷つけられているのを見ているなんて…。
ロイターの記事はこう修正しなくてはいけないはずだ。「イスラエル軍の残酷な占領が子どもたちに暴力の芽を植えつけている」、と。(けっして、オモチャの銃のせいじゃない!)
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M16銃について、私は『ゴルゴ13』で得た知識しかないけれど、パレスチナ人が持つおんぼろカラシニコフとは雲泥の差みたい(精巧さにおいて)。到底、手にすることがないM16を持てるのは、せいぜい2ドルちょっとで買えるオモチャだけだとパレスチナの子どもも分かっていると思う。
日々、大人たちが逮捕され、殺され、陵辱されているのを見ていると、M16などがあれば、もっと戦えると夢見る子どもたちがいても不思議ではない。これは本当に深刻な問題。武力で抑えつけることで、新しい攻撃を生み出していく。このことに気がつかないといけないのは、イスラエルの人たちだ。
|| コメント(0)| Track back(0) | 2004-05-11
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