台風が近づいている
ときおり、空がゴーっと唸っているのだけれど、それ以外に台風が近づいている感じがしない。どうしたことか、布団が暑くて暑くて途中で目が覚めてしまった。背中が燃えているみたい。自分が熱でもだしているのかな。横では野良猫なのか家猫なのかわからない境界ネコのちまきがすやすや寝ているんだけど。寝られないので起き出し、メールなどを書く。台風が来ると、私は2001年9月11日の夕方を思い出す。ちょうど、その日、台風が関西から東海、関東方面へ移っていった。早く来た夕刊を手にすると、相米慎二監督の訃報が出ていて、ふらふらと私は川のほうへ歩いていった。相米監督といえば私のなかでは『台風クラブ』がもっとも鮮烈だったから、台風のときに去っていったんだなと思っていると、川の向こう側は燃え上がるような夕暮れ。しかも、一部に黒雲がでていて、雨も降っている。
あ、と思い、振り返ってみると、小さな虹が出ていた。消えていく虹と、夏の名残のカンナと台風の後の湿った空気がこの夕方の記憶。それと、あの燃えるような夕暮れと。
そして、台風がどうなったのか、関東に帰っていった友人のことを思って、珍しく夜にテレビをつけた。その画面で私はツインタワーに激突していく飛行機を見た。
**
この日に突然、何かが変わった訳じゃない。米国はずっと中南米で、中東で、アフリカで、アジアで好きなように暴力を降り続けてきた。でも、この日からそれが正当化されることになってしまった。
昨日、『バグダッド・バーニング』(リバーベンド)と『世界は変えられる』(平和を求める翻訳者連合)を遅まきながら買ってきた。あの日、崩れ落ちるツインタワーの映像を見て、ひとりでおののいた、その先に起きたことをまたじっくり確かめている。
|| コメント(0)| Track back(0) | 2004-07-31
コメントは投稿されておりません。
